君の誕生日
2018/03/17
「ここのお店、すごくおしゃれだね。インスタ映えすぎるなあ〜」
「色々調べたんだ。君に喜んでほしいなって」
突然、照明が暗転する。遠くからいくらか人がやってくるのだけが何となくわかる。
『Happy birthday to you …』
誕生日の歌を、パーティの格好をした店員さんたちが歌ってくれる。持って来てくれたのは、メッセージ付きのケーキ。
「お誕生日おめでとう」
「え〜びっくりした!わ〜嬉しい!ありがとう!」
「はいこれ、君が欲しいって言っていたもの」
「え〜なになに!私そんなこと言ってた?!」
「じゃあせっかくだし、開けてみて」
「これ本当に欲しかったやつ!え、何で覚えてるの〜!嬉しすぎる!ありがとう、大切にするね!」
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「あ、そういや誕生日おめでとう」
「いや1日早いんだけど」
「そんなことはいいんだよ。それより、よし!じゃあ飲みに行こっか」
「それあなたが飲みたいだけじゃん。私の誕生日だしおごってね」
「え〜おごりかよ、うざ〜。じゃあいつもの店ね」
「誕生日なのにあそこかよ!」
「あそこが安くて一番うまいんだよ」
「それもそっか」
「だからはい、さっさといくぞ」
「はいはい」
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